自家がんワクチンとは

自家がんワクチンは、がんの標準治療（手術、抗がん剤、放射線治療）を行った患者さんに対し、がんの再発を予防する目的で行います。不幸にして標準治療の効果が出ない場合にも適応があります。その効果は100%ではありませんが、延命効果があるエビデンスがあります。時には末期的な状態からがんが消失した例も報告されております。副反応も軽微なものでしかも一過性のものです。
自家がんワクチンは、理化学研究所の研究者であった大野忠夫博士（現セルメディシン株式会社社長）の免疫の基礎的な研究から始まっております。手術した組織を顕微鏡で検査するためのパラフィン包埋ブロックを利用して細胞障害性T細胞（cytotoxic T lymphocyte）という癌細胞を攻撃するリンパ球の基礎的研究から始まっております。その後の研究が発展し臨床応用され、すでに3,000人以上に投与されております。筑波大学や東京女子医科大学、京都大学などで共同研究がなされております。
自家がんワクチンは、癌細胞に対する特異的免疫機能を高め、癌の増殖を抑制するために行う治療です。
セルメディシン株式会社（理化学研究所、筑波大学発のベンチャー企業）が開発した自家がんワクチン技術（国際特許保有）に基づいて治療を行います。手術時に採取された患者さん自身のがん組織を材料にして、免疫刺激剤を使用して患者さんのワクチンを作製します。

適応疾患

全てのがんが適応になります。ただし、がん組織がなければワクチンを作れませんので、がん組織があることが条件です。これから手術を受けるあるいは将来的に手術を受ける場合にはご自身のがん組織が治療に役立つ可能性がありますので、担当医からご自身のがん組織を頂いておくことをお勧めします。

注意点

この治療はリンパ球の数が少ない場合には効果が乏しい傾向があります。リンパ球数1,000個以下のリンパ球減少症の状態では効果が期待できないようです。 当クリニックでは自律神経免疫治療で非特異的免疫機能を高めてからこの自家がんワクチンの接種を行います。自律神経免疫治療は非特異的免疫機能を高めることはできますが、特異的免疫機能を高めることは困難でしたので、自律神経免疫治療と自家がんワクチンと組み合わせることによって更なる効果を期待します。

自家がんワクチン治療の流れ

この前後で自律神経免疫治療を5回行います。自律神経免疫治療の時期は応相談。

副反応

注射した局所が赤くなる・腫れる・痒くなることがあります。ほとんどが一過性のもので、時間が経つと改善します。

費用

自家がんワクチン作製・投与・自律神経免疫治療5回分含めて150万円（税込）、別途初診料13,200円が必要。

パンフレットをご希望の方はお問合せの欄からメールでご連絡ください。郵送します。

自家がんワクチン技術について詳しくは、 自家がんワクチン - セルメディシン株式会社