よくあるご質問
- 線維筋痛症と慢性疲労症候群はどんな病気?
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線維筋痛症は全身の痛みを主な症状とする病気で、慢性疲労症候群は日常生活に支障があるような著しい疲労倦怠感を主な症状とする病気です。この二つの病気は、痛みや疲労倦怠感だけではなく、随伴する症状が似ております。そもそもの病態はかなりオーバーラップしており、痛みが中心になれば線維筋痛症、疲労倦怠感が主体となれば慢性疲労症候群という診断になります。よく似た病気である線維筋痛症と慢性疲労症候群は、80%は合併しております。
- 線維筋痛症と慢性疲労症候群:どういう人がなりやすいの?
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頻度が高いのは若い女性です。男女比では1:4で女性に多い病気で、特に若い女性が発症する頻度が高いです。
一般的に、過度な精神的あるいは肉体的なストレスがかかった後に、自律神経のバランスが崩れた後に発症することが多いです。
- 自律神経とはどのようなものですか?
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生命を維持するのに必要な機能には、呼吸・血液循環・その他の内臓の機能があります。これらの機能を自分の意思とは無関係に生命を維持する為にコントロールする神経が自律神経です。眠っている時でも呼吸や血液循環が続いているのは自律神経のお陰です。自律神経は交感神経と副交感神経から成り、身体が活動する時に交感神経が優位になり、安静にしている時には副交感神経が優位になります。
- 自律神経はどうやって測定・判定するの?
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測定方法は様々なありますが、当クリニックでは主に血液検査にて自律神経の活動傾向を調べております。理由としては白血球の中の顆粒球は交感神経の支配を受けており、リンパ球は副交感神経の支配を受けている為です。
- 体調が悪いと、自律神経のせいだと言われます。どういうことでしょうか?
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自律神経は交感神経と副交感神経で適度にバランスがとれていれば問題がありません。しかし、過度の精神的あるいは肉体的なストレスが加わると、下の図に示すようにそのバランスが崩れ病気になってしまうことが多いのです。治療が必要な状態の病気になる手前の状態、自律神経のバランスが崩れた段階では体調が悪い事が出てきます。
- 自律神経の異常はどうすれば治るのでしょうか?
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かつては、自律神経は自分の意思とは無関係である為に治療法は無い、とされてきました。しかし、数多くの治療経験から発症時には交感神経が優位の状態が多く、交感神経優位な状態から副交感神経優位の状態へ調整する事で自律神経のバランスが整い、自律神経の異常が治ると考えております。
- アトピー性皮膚炎では効果はありますか?
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自律神経免疫治療で自律神経を整えると、ステロイドでも治らないアトピー性皮膚炎に対しても効果が現れます。ステロイドの副作用で困っている方・薬物治療に抵抗のある方には自律神経免疫治療が効果的ですので、当クリニックの治療をお勧めします。
- 冷えとはなんですか?
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冷えとは日常生活の中でよく耳にする言葉で、冷えは万病の元とは昔から伝えられております。当院では冷え=血液の流れが滞っている状態と理解しております。血液は各臓器や体の末端まで酸素や栄養素等を届け、老廃物を回収する役割を担っていますが、血液の流れが滞ると本来身体が持つ機能(自然治癒力)を発揮しにくくなります。さらに冷えが深刻な状態になると内臓の循環血液量が低下し、内臓機能の低下を引き起こし、様々な体の不調として現れます。
- 冷えは治るのですか?
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冷えは必ず治せます。しかし、ただ温めるだけでは効果は現れにくく、当院では温め方(加熱時間、部位、頻度等)の様々なテクニックを有しております。
- 肩こりは何が悪いの?
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そもそも「凝り」というのは、ストレスにより筋肉が過度に縮み、元に戻らない状態です。「凝り」は血液の流れが滞る一つの原因で、放置すると身体の活力が低下する原因となります。肩こりを感じている人の多くは、肩周辺だけではなく、全身の筋肉のこりを伴っている事が多く、深刻な場合では頭痛・頭重感・不眠・便秘・下痢などの症状を伴い、身体の活力が低下した状態になります。
- 肩こりはどのように治療するの?
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軽度の肩こりは整骨院や針灸院の治療により筋肉が緩む事で効果が出ます。しかし、長期間放置された重篤な肩こりは「冷え」や自律神経の乱れが付随している場合が多い為、当院では湯たんぽによる加温や自律神経の整えを目標に治療していきます。
- 新型コロナウイルス感染症後遺症(long covid-19)は治りますか?
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新型コロナウイルス感染症に限らず、各種感染症後に著しい疲労倦怠感・記憶障害・睡眠障害・集中力低下が見られます。この病態はウイルス後疲労症候群と診断されます。これが半年以上続くと慢性疲労症候群と診断されます。当クリニックの治療が効果的です。
新型コロナウイルス感染症後遺症について
- 湯たんぽは、なぜいいの?
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湯たんぽがいいのは身体を温めるのに必要な熱量が多いからです。上手に使うと素晴らしい効果があります。どうしようもなく辛い症状で受診された患者さんに湯たんぽを使っていただくと、帰る時にはにこやかな笑顔になることが多いように即効性があります。使い方にコツがあります。
- 身体を温めるには電気あんかではだめでしょうか?
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標準的な電気あんかは発生させる熱量が1時間あたり30ワットです。カロリー換算すると約25,000カロリーです。ただし、1時間かけてこの熱量を産生するので、今この瞬間に身体的を温めるためには湯たんぽが強力なアイテムとなります。湯たんぽのお湯替えが大変なばあいには電気あんかでも構いませんが、湯たんぽには敵いません。
- 低体温と冷えはどう違うのでしょうか?
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起床時の体温が36度未満だったら、低体温と診断します。当クリニックでは、冷えているという自覚の有無にかかわらず、起床時に寝床の中で腋の下の温度と身体各所の温度差があれば冷えていると判断しております。
- 体温が低いのは、なぜ身体に悪いのでしょうか?
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腋の下の体温よりも内臓の温度は1.2度高いのです。体温が低い場合には、内臓そのものの機能が低下した状態となっております。体温が1度低下すると、代謝が20%低下します。従って、体温が低下した状態はエネルギーを産生する機能が低下した状態のことでもあります。腋下温度が36度以下はご用心!
- 薬物治療はしないのですか?
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当クリニック院長は東京女子医科大学附属東洋医学研究所で約10年間漢方治療を研究した経歴を有します。その経験を活かし薬物治療は漢方処方を中心に、必要に応じて西洋薬も活用して保険診療を行っております。症状の軽い方はそれで改善することもあります。漢方治療をはじめとする薬物治療で効果がでなければこのHome Page に掲載してある、物理的な刺激の治療法を考慮すればよろしいです。
- 使い捨てカイロでは湯たんぽの代わりになりませんか?
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使い捨てカイロは火を使わないので安心して使えるメリットがあります。産生する熱量は1時間あたり770カロリーです。100度のお湯を2リットルの湯たんぽに入れると、身体を温める熱量は130,000カロリーです。従って、移動する場合・湯たんぽを使えない場合には使い捨てカイロでも構いませんが、程度の悪い冷えを改善させるには使い捨てカイロは力不足です。ベンジンを使った着火式のカイロは1時間あたり10,000カロリーの熱量を産生しますので、冷えのひどい方には着火式のカイロの利用をお勧めしております。
- 治療は何回受けたら治りますか?
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これは病気の程度・身体の治療に対する反応性などが関係しますので、一概に何回とは言えません。特に難しい病気の方にはまずは5回治療を受けることをお勧めします。その間に綿花を利用した間接灸の治療を習得して欲しいのです。自宅でお灸をすると治療の頻度が高くなり、治りやすくなります。5回目以降は症状の程度をみて、治療の間隔を決めていけばよろしいと思います。
- 不妊症には効果がありますか?
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産婦人科的に明確な異常が認められないけれども妊娠しないといった不妊症にはお試しください。基礎体温はきれいな二相性のパターンを呈しているでしょうか?きれいな二相性になっていない時には、骨盤内の血液循環が悪くて卵巣の機能がよくない状況です。
- 線維筋痛症ではなぜ痛みが出るのでしょうか?
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線維筋痛症は全身に痛みを中心とする様々な症状が見られる病気です。その原因は今のところ全く判っておりません。そのため一般的な薬物治療では効果的な治療法が乏しい状態です。当クリニックでは身体を温め、筋肉の異常なこりをほぐすような治療を物理的な刺激を中心に行っており、治療効果をあげております。その結果から推測するに、線維筋痛症では筋肉のこりが著しいために筋肉内に十分に血液が流れなくなり筋肉の機能が低下している状態と推測しております。筋肉が異常にこると動脈が圧迫され、筋肉内の血液循環が悪くなると考えられます。筋肉内が酸素不足になるために痛みが出てくると推測しております。
- 慢性疲労症候群では検査では異常がないのに、どうして疲労倦怠感が出るのでしょうか?
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慢性疲労症候群では肝臓や腎臓などの重要な臓器に問題はないのですが、日常生活にさえ支障がでるような著しい疲労倦怠感が見られるのが特徴です。慢性疲労症候群の患者さんを診察すると、身体表面の温度が低いことが多いのです。湯たんぽを利用して身体をしっかりと温めると、著しい疲労倦怠感も軽減してきます。温め方が不十分だと疲労倦怠感は改善しません。このような臨床経験から、慢性疲労症候群の患者さんは内臓に流れる循環血液量が低下した状態であるために、内臓の機能が低下した状態と推測しております。各臓器が悪いのではなく、各臓器に流れる血液の量が減少したために機能が低下した状態となるために疲労倦怠感が見られると考えております。
- 慢性疲労症候群ではどうして微熱が出るのでしょうか?
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一般に発熱している状況では感染症が心配になります。炎症があれば身体にとって危険であるために、注意が必要となるために警戒警報として発熱が見られます。しかし、慢性疲労症候群では炎症がない状態でも微熱があることが普通に見られます。これは前述のように、慢性疲労症候群の患者さんが冷えていることと関係があります。あまりにも身体が冷えると生命が危険になります。そのために無理して熱を作り出すのです。高熱を出す必要はないので、微熱程度で済みます。ただし、微熱が出ている期間が長いので消耗します。疲労倦怠感がさらに増悪します。
- 慢性疲労症候群の微熱はどうしたら治るでしょうか?
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前述のように慢性疲労症候群の患者さんでは身体が冷えております。そのために微熱が出てくると推測しております。当クリニックでは湯たんぽを利用して身体を十分に温めることを勧めております。身体が十分に温まると微熱が解消するだけではなく、疲労倦怠感も改善することが多いのです。湯たんぽの活用法や、温まった身体の維持の仕方にコツがあります。
- 更年期障害ではどんな症状が出るのでしょうか?治るのでしょうか?
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閉経の前後併せて約10年間を更年期とします。その時期に出てくる、ほてり・のぼせ・ホットフラッシュ・発汗や、めまい・動悸・胸が締め付けられるような感じ・頭痛・肩こり・腰や背中の痛み・関節の痛み・冷え・しびれ・疲れやすさなど多彩な症状がみられ、適切な処置が受けられずに苦しむことが多いのです。さらには気分の落ち込み・意欲の低下・イライラ・不眠など精神的にも不安定になることが多いのです。このような症状は周りの人には理解されにくく、一段と辛いものがあります。自覚的にはほてり感が強いため、気温が低い時でも暑がることが多いのです。しかし、実際に丁寧に診察すると、身体の冷えがみつかります。冷え・のぼせが特徴的な症状で、根本的には、血液が流れやすい身体部位と血液が流れにくい身体部位とが混在している状態です。身体に関する症状と精神的な症状は別物のような感じはしますが、脳に充分に血液が流れるようになるとイライラ・不眠は解消します。身体のすみずみに十分に血液が流れやすい状態にすれば更年期障害は治ります。
- 癌はどうしてできるのでしょうか?
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健康な人でも毎日8,000個の癌細胞が発生しております。免疫機能のおかげで検査してわかるような癌にはならないのです。つまり癌細胞は発生しても、消されているのです。しかし、なんらかのストレスがかかると免疫機能が低下して日々に出現する癌細胞を処理できなくなり、やがて検査でわかるような癌になってしまいます。従って健康な人の免疫機能を維持できれば発癌しにくくなります。また、ある程度大きくなったガンでも小さくなる可能性が高いのです。
- 癌の治療はどうしているのですか?
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癌が発生する場合には免疫機能が低下していることが判明しております。根本的な治療としては免疫機能をよくすればいいと考えられます。毎日が快適に過ごせるようになると、免疫機能は勝手によくなってきます。あまり細かいことに悩まずに、快適な毎日を過ごせるように治療すると改善してきます。ある程度の期間このように過ごすと癌も小さくなってきます。